それでも逝きたい者達へ

メンヘラと認めたくない精神障害者のはなし

ネットでの繋がりを友人と呼ぶのだろうか

 

あたしは生粋のゲーマーである。細かく言えばソシャゲに膨大な時間と金を費やしてきた。

最悪なのは自己判断が乏しい時期に何も考えられない頭でクレジットカード3枚使い、惜しみなく課金をし膨大な借金に追われた事である。親にバレてからは大変であった。なんせあたしはニートである。督促状に返事をすることも出来ず、裁判沙汰にまで発展した。見兼ねた両親が今もまだ毎月私の借金を返済し続けているのだから頭が上がらない。

 

さて

ソシャゲにも色々あって推しを入手する為に課金を惜しまないオナニー型と、不特定多数の人間が集まって協力するギルド型のゲームがある。

あたしは長らく腐女子活動と両立して推しを愛で一喜一憂する生活を送っていたのだが、2年と少し前から初めてギルドゲーとやらに足を突っ込んだ。

理由としては同人をやる気力がもうなくなってしまったことと、推しに貢ぐ金がないことが大きいのかもしれない。

音ゲーの推しのイベントを走り続け、モンエナを流し込み働きながら不眠不休で、結果1位を取ったことはいい思い出である。当然出資は膨大な額であった。

 

それからギルドゲーにハマり、否が応でも赤の他人と協力プレイをする。ネットでの交流が苦手ではなかったあたしは、

色々と人間関係を拗らせつつも、自分と意見のあう人間を集め、ギルドマスターを営んでいた。

何故ヒラ団員ではないのかと言うと、完全にあたしの性格が故である。人に従うのがいや、とかではなく理想郷を築きたかったんだろう。

それなりに長く、上手いことやっていたがメンバーの一喜一憂に振り回され、最終的にあたし自身が病んでしまいあっけなく解散してしまった。

当時のメンバーの半分くらいとは未だに連絡を取り合っているし、ギルドは違えど一緒に遊ぶことも少なくはない。

 

現在はとあるギルドのヒラ団員をして一年以上経つ。気に食わないことや何度も脱退を考えたが、結局居心地がよかったのだろう。無課金の末席ながらも、それなりの強いギルドに腰を据えている。

勿論、あたしは精神障害者である。不安障害持ちで統失の懸念もあるような人間だ。故にいくら同じギルドの仲間と言えど、他人にどう思われているのか、無課金の自分がここにいても釣り合わないだろうと常日頃悩みを抱えている。

自分はこれから課金をすることが出来ず、(過去の借金や今の収入のなさから)成長が著しく悪いので、戦力にならないと思ったら遠慮なく足切りして下さいと何度か相談をしている。

幸いなことに、貢献度や人柄の面を過大評価されているらしく、絶対そんな理由で除名なんてしませんよと甘えさせて貰っている状態だ。

 

しかしここで懸念していた自体が起こる。

鬱の波だ。トリガーとなった大事件は後々別の記事にするとして、とにかく虚無、虚無、虚無の嵐である。加えてあたしの家のWiFiはゴミクズなため、膨大なデータをダウンロードすることすらままならない。

最近までは時間をかければアップデートに対応できたものの、今は全く手に負えない。即座にコンビニのWiFiを頼りに行くしか手がないのだ。今まさにリアルタイムでこの記事を書きながらセブンイレブンに向かっている。アプデが入ったのは2日前。つまり2日もログインすらしていないという事だ。

 

このゲームの特徴として、毎日決まった時間にギルド同士のマッチングバトルがある。そして目玉は月イチの報酬目当てのランキングイベントが待ち構えている。そんなもん引きこもりのあたしがアップデートの度にコンビニに駆け込むけことが出来るのか?!無理な話だった。何度も言うが鬱持ちのニートである。まず部屋から出ることすら困難なのである。いくら買い物目的ではないとはいえ人前に出るわけで、苦手になってしまったシャワーを浴びて支度をするまでがまず物凄く労力を要する。健常者にはこの辺りを理解してもらいにくいのが苦しい。

 

(ここで日付を跨ぐ)

 

それからあたしはまるで取り憑かれたかのように、深夜4時iPhoneのメモにメンヘラ特有の長文を書きなぐっていた。何故急にそんなことを思い立ったのか、書いたのか、そして最終的にギルドメンバー全員へ向けてメモのスクリーンショットを送り付けたのである。深夜5時、Twitterの通知をつけている人間にとってははた迷惑な話だし常識外れだと思った。しかし当の本人は役目を終え、安らかに眠ったのである。

 

内容は簡潔に、あたしは精神障害者であり最近の鬱傾向が激しいため、毎日時間に縛られることが苦しかったり、参加しなければならない強迫観念を抱いているから少し休みたい。駄目なら代わりを探して脱退する。

こんな感じだ。まるで脅迫じみたその文面は、読み返す度に恥ずかしくなった。深夜テンション恐ろしい。

 

あたしはツイートの中でこそたまに自分は精神疾患があるふうなことを呟いたりするが、死にたいだとか自殺をほのめかすようなツイートはしないようにしていたし、

あたしは精神障害者なのよ!と直接話すこともなかったため、元からあたしに一切興味のない人間から見たらなんだこの構ってちゃんは。休まずゲームに参加することが前提条件にあるんだからさっさと辞めろよと思った人もいるはずだ。

けれどもみなそれぞれ真摯に受け取り、時折辛辣な言葉も見受けられたが勿論あたしのことを気遣っての発言でもあり、大半の人間は辞めて欲しくない。きついなら休んでいいと、なんとも甘すぎる返信をくれた。優しすぎて涙を流しもした。

ただここで終わらないのがメンヘラであるあたしの悪い所だった。あたしのメモに対しての意見に、一旦ギルド抜けて休むといいというものがあったのだ。あたしは全て受け入れるし、その選択も視野に入れていた。

けれども実際に言われてしまえばその瞬間、「ああ、そうだよな。そうしなきゃな。1番人に迷惑書けないしな」と呪文のごとく頭に叩き込まれていく。他の(休んでいいよ等)意見を聞くまでもなく、その半否定的な意見に従うべきだと早々に判断を降し、誰の許可を得る前に「そうですよね、しっくりきました。代打探します」などと早まった返事を全体に公開した。

それからいやいやちょっと待て他の人の意見も……などと宥められつつ、冷静さをかいていたことに気付く。いやおせーよ。

たかがゲームなのに。分かっているのだが、長らく付き合いが続くと脳ミソがこの人は味方だ、友人のようなものだと勝手に判断してしまう。これはあたしだけじゃないんだろうけれども。

 

まあ、最終的にメンタルマジでやべーときだけ休んでいいから、基本的にいつも通り頑張ろうという方針でまとまった。

あれ?あたしが障害持ちアピールした意味ってあったんだろうか?わざわざあんなくそ長い文章を恥ずかしげもなくさらけ出す必要があったか?ない。穴があったら入りたい。

結局、あたしは精神病んでるから気をつかってねってアピールしただけみたいじゃないか!!!!!1番嫌いなタイプじゃん!!!!ころしてくれーーーーー!!!となったのである。

意味もなく人の時間を奪いどうでもいい選択肢を選ばせてしまった方々、誠に申し訳ありません。潔く脱退して、ゲーム自体アンスコすれば良かった。よって相談前と後、大して方針は変わらずただ恥をさらしただけでした。という話。

寝落ちして参加しない人もチラホラいるくせに、寝落ちとメンヘラを天秤にかけたらどっちが勝つんだろうか。どちらもギルドゲーは向いてないので早々に辞めるべきである。

 

何にせよ、やらなければいけないという強迫観念は一生消えないだろう。ニートにとって、たった数分働くようなものである。数分の拘束時間も、その何分も前からそわそわし出す。意味なんてないのに。

全く不器用な生き方をしているな、とおもいつ今日もこれからそのゲームに手をつけなければならない。

 

 

辞めろよ、マジで。